看板に見る森下仁丹の広告史

2013.07.14 Sunday

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    髭を生やした大礼服姿の外交官の看板であまりにも有名な仁丹。
    森下博 氏の丁稚奉公時代から開業、そして現在に至るまでの森下仁丹の歴史の詳細は、「森下仁丹歴史博物館」のHPを是非ご覧ください。
    創業時より広告上手として有名だった仁丹の広告看板は、その時代の流行によって外交官の髭の長さが変わったりという面白さもありますが、それよりも本当に多種多様なデザインの看板が存在することが興味深いです。
    数枚の画像から、看板に見る森下仁丹のあゆみをご覧下さい。


    大正時代の老舗薬局の写真です。この一軒の薬局だけで一体何枚の仁丹の看板があることか。テレビもない時代としては宣伝効果抜群だったでしょう。


    屋根つきの仁丹姿看板です。おそらく明治後期のものだと思われます。ホーローではなくブリキ看板に木枠がついていて、鉄のアームで取り付けられています。屋根もブリキ製です。一枚目画像の左端の看板とほぼ同じ物だと思われます。


    京都の地名町名看板です。主要な辻ごとに貼りつけられていました。この町名看板の研究家やコレクターも全国に多くおられると聞きます。もちろん戦前の物です。
    町名を表示している大切な看板だということで、戦時中の金属接収の対象外だったと聞きます。
    奈良や滋賀や大阪や旧伏見市にもわずかですが仁丹の町名看板が存在しましたがほとんど?現存していないようです。
    興味のある方は『仁丹樂会』のHPも是非ご参照下さい。私など足許にも及ばないほどの仁丹の看板についての詳しい研究をしておられる会です。




    古い薬局から出た仁丹のホーロー看板3種。
    他にも仁丹の看板には多種多様、素晴らしい色彩、デザインの物が多く存在します。
    ネットオークションなどで高額取引されることもあり、近年、様々なレプリカ(複製)品が数多く出回っているようです。
    また、昭和初期から戦時中の中国などでも仁丹は販売されていましたから中国語などで書かれた仁丹の看板も存在します。また、後の時代に製造された他国語仁丹看板のレプリカ品も存在するようです。

    畏れ多くも、仁丹の看板だけをコレクションしている方もおられますので、私のコレクションなど足元にも及ばないのは百も承知で、興味を持っておられる方の何かのお役に立てればと思い、書いています。
    なお、この看板たちは貴重な歴史資料として展示している品ですので、販売はしておりません。

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